Halloween-smile



御菓子が欲しいわけじゃない
甘いモノは嫌いじゃないけど
おねだりする程飢えてない

だけど

気付けば一人夜の街
仮装する為でなく
隠れる為に
夜色外套身に纏い


息を切らして 走る走る
大きな小さなランタン嗤う

脇目も触れず 走る走る
小さな大きなオバケも嗤う


あの子の声が聞きたいだけ
あの子の顔が見たいだけ
あの子を驚かせたいだけ
あの子に笑って欲しいだけ


御菓子が欲しいわけじゃない
ホントは甘いの好きじゃない それでも
おねだりしてでも欲しくて欲しくて

だけど




どうしてあの子は僕にだけ
御菓子を分けてはくれなかったの…?




あの子の声が聞きたいだけ
あの子の顔が見たいだけ
あの子を驚かせたいだけ
あの子に笑って欲しいだけ

ただ ただ ただ…

あの子に気付いて欲しいだけ








あの子は一人夜の街
重そうな籠を胸に抱き
満月の様に微笑んだ



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