砂の月



1人、泣いていた
たった1人、私は砂の月で泣いていた
悲しくて
寂しくて
私は1人、泣いていた
そして孤独から救って欲しくて…
本当は判っていた
泣いていても救われる訳ではないと
だけど、私はただ泣く事しか出来なくて
そして私は祈る事しか出来なくて
私は祈った
それは古の神でも
天使でも
悪魔でも
サタンでも
閻魔でも
夜空でも
星でもなく
光り輝く砂の月に祈っていた
『私を救ってくれる人が現れますように』
蒼い蒼い砂の月…
砂の月…私は祈りを捧げていた
砂の月…私の祈りあなたに届いていますか?
砂の月…私の願い聞き入れてくれますか?
砂の月…私を救ってください
砂の月…全て消えたら私の願い叶いますか?
砂の月…
砂の月…
私はまだ1人で泣いている
私はまだ砂の月に祈りを捧げている
私は捕らわれ人…
私は月という檻に捕らわれている
砂の月…サラサラ零れてる
私はそれを見つめながら泣いていた