布団に二人。
「サガ。サガ、それでな」
必死に何かしら話をしてサガを眠らせまいとするカノン。
「カノン…そろそろ寝ないと…」
眠たい目を擦りながらもカノンの話を聞こうとするサガ。
けれどその瞼は今にも閉じられかけている。

―――ダメだ、寝るな。

「さがっ、でな、あのっ」
「……うん…」

―――だって、寝てしまったら…

「サガ!」
「………」

閉じられた瞳。
途切れる意識。
残される、一人。

「サガ…」

―――寝てしまえば、明日は聖域に帰ってしまうのだろう…?







窓から差し込む眩し過ぎる陽光に、目を覚ます。
隣はとうに蛻の殻で、冷えたシーツの感触が虚しい。
何故夜が明けてしまうのだろう?

枕に顔を埋める。
息苦しい。
このまま呼吸が止まってしまえばどんなにか良いだろう。
サガは悲しんでくれるだろうか?
泣いてくれるだろうか?
それとも、お荷物が居なくなったと喜ぶだろうか?


それでも良いか。

何も思われないよりは、随分とマシだろう。

覚えていてくれとは言わない。



たまにで良い、そんなヤツもいたなと、思い出して…。













後書きと言う名の言い訳。
ボク、カノン大好きですよ。
ほ、ホントですよ。
つまり愛故になんだy